強いドル 2008 2 29
今日のニュース(2008年2月29日)で、
「FRB議長は、議会証言で経常収支改善などドル安の効果に言及し、
最近のドル安進行に警戒感を表示しなかったと受け止められ、
これがドル安容認とも思われてしまい、ドル売りが進行した面がある」とあります。
私は、今でも、アメリカは、「強いドル」を志向していると信じています。
そうでなければ、今まで築いてきたものが、砂上の楼閣となってしまいます。
確かに、自国の経済が不景気になりそうな状況で、
自国の通貨が安くなれば、輸出主導で、景気の下支えや、景気回復になるでしょう。
しかし、それは、普通の国のケースです。
アメリカは、普通の国でしょうか。
もはや超大国であることに疲れて、普通の国になりたいのでしょうか。
つまり、「もう基軸通貨は辞めたい」ということでしょうか。
ただでさえ、「基軸通貨ドル」に対する不安感や不信感があるのです。
みんなドルに不安を感じて、金(gold)を買う状況になっているのです。
そういう状況で、「ドル安容認」とも解釈できる発言は慎むべきです。
現在の状況では、意地でも、「強いドル」と言い続けなければならないのです。
下手をすれば、快適だった「ドルという巣箱」から、
一斉に、鳥たちが飛び立つ事態もあり得るのです。
書評 book review 2004 9 12
書名 ドル暴落から、世界不況が始まる
著者 リチャード・ダンカン
出版社 日本経済新聞社
THE DOLLAR CRISIS by Richard Duncan
「帳尻が合わない」
そのとおり。
しかし、女性が、化粧をするように、
アメリカ経済も、化粧をする必要がある。
問題は、年を取ると、化粧の乗りが悪くなることである。
その時、主役は、若い娘に代わる。
いつか世界経済も、そうなる時が来るでしょう。